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自分を知っているか

まだ見ぬ友人へ

 君は自分を知っているか?

 他人が何をしたか以上に、遥かに多く、自分を知っている必要がある。

 他人は形に現された部分しかわからない。

 そこから先は想像するかどうかだ。

 だが、自分のことは想像ではなく、現実を知っている。

 自分は何を思い、何を決断してきたか。

 君はどんな友達であった?

 君はどんな恋人であった?

 どんな人に対して何をした?

 どんな友人に対して、どんな友人であった?

 どんな恋人に対して、どんな恋人であった?

 自分自身は、どうしただろうか?

 自分自身は、どうあれただろうか?

 それは君が決めた君だけの生み出した、他にいない唯一無二の自分だ。

 たった今も

 君は君を作り続けている。

 その自分がどんないびつなものであっても、君の人生が終わる時を完成として、唯一無二の君となる。

 君は君に手抜きをしてはならない。

 君を作り続けているのは、君だけであり、君しかできないことなのだから。

 君の気持ちは君にだけは常にわかる。

 だから君は君の心の声を聞き、君を無視することなく、現実に自分を生み出していけ。

 この状況で、この自分が、どうありたいのか。

 ポリシーがない、という人もいるが、それは決めたことがないからだ。

 自分自身のポリシーなど、他人が決めることではない。

 最後に自分を動かすのは自分しかいないのだから、誰のせいにもできない。

 自分のしてきた全ての行いは自分自身の判断と実行した結果であり、それを他人のせいにすることはできない。

 自分の全ては自分のものなのだから。

 君は君であることを拒否するな。

 あれは自分ではない、と自分を他人の一部にするな。

 そんなことをしていると、君はどんどん消えていき、最後には自分がなんなのかすらわからなくなるから。

 人のせいにするということは、その時の自分を他人に押し付けて切り取ってしまうということだ。

 自分を捨てて、残った自分はどこにある。

 自分を捨てたら自分は無くなるぞ。

 過去のない君は、存在している根拠がない。

 今の自分になった理由は全て他人になり、君は他人の一部となって、消えていくのだ。

 なんのために生きているのかもわからずに。

 君は君を捨てるな。

 押し付けられても、他人は君に求められた通りに自分を捨てて君を自分の一部にはしてくれないから。

 全ての人に押し付けた自分を捨てられて、自分が無くなっておしまいになる。

 押し付けられた他人は捨てろ。

 自分を存在させるために、押し付けられたものは捨てていけ。

 他人になるな。

 他人を自分にするな。

 どっちも消えて何もなくなって、なんの実感もなく生きていくことになるから。

 君は死ぬ。いつか死ぬ。

 生きた人間として死ね。

 生まれたからには、もう手遅れだ。

 思い通りにならない時は、今の自分が何をしているか考えろ。

 今の自分はどんな自分として、存在しているかを。

君の友人

 最上 雄基