推薦作品, 非会員向け

結婚とは…

これは、あるドラマのセリフである。

高スペック男子だが結婚できない男がいた。
外科医である。

「これさえあれば」を手に入れても結婚できない男は沢山いる
その原因は、自己中で相手の気持ちを思いやれないことである。

同じく結婚相手が見つからない男が、うまく行かないことを人のせいにして生きる高スペック外科医に言った言葉である。



お前が結婚できないのはお前のせいだ!
 
俺にはお前の気持ちがよくわかる。
 
モテないのは、…辛い。
 
だがお前は、相手のことを知ろうとしたのか?!
 
自分の素晴らしさばかりを相手に押し付けたのではないか?!
 
俺もそうだった…
 
だが結婚とは、お互いを尊重し、敬い、認めあってするものだ!
 
 
 
 いいことを言った。カナロ。

 これは、ニチアサで放送中の、騎士竜戦隊リュウソウジャーの中のセリフである。
 これを聞いて「なーんだ」とがっかりしただろうか?

 子供向け特撮番組を作っている大人たちは、親も与えられない希望を子供たちに与え、また親にとっても現代社会にとっても必要なことを考え、毎年様々なものを世に送り出している。

 毎年、社会の問題について本当によく考えてくれているんだなと、僕も勇気をもらう。

 配役としてのセリフは、架空の存在が喋っているわけではない。

 彼らの口を通して、訴えようとしている人々がいることを忘れてはならない。

 どんな形でどこを通して発信するか。

 その形は違えども、方向が同じ人たちのことは見ているとわかる。

 生み出した人たちの思いを乗せ、様々な役割の人たちが力を合わせ、若い俳優たちがそれを形にして、僕たちの元に届けられる。



 今回のドラマは、子供たちより横で見ている親たちの方に刺さるのではないだろうか?

 決してこれを見て同意しても、親たちは

 「そうだよ!ちゃんと相手のことを考えないといけないんだからね!」

 と言葉で言うのではなく、その行動によって「人を思いやり尊敬するとはこういうことだ」と示して欲しい。


 思いやり、尊重している姿を実行し子供たちに見せてあげて欲しい。

 子供たちは言っていることはそこまでまだ理解できない。

 ただ、同じようにしている親を見て、ヒーローと同じようにお父さんお母さんもやっているんだ、と心強く思うのだ。

 その親自身の姿の方が、躾と称した言葉より、余程子供たちの支えになるのだ。


騎士竜戦隊リュウソウジャー 第30話「打倒!高スペック」より引用